【100の思考実験】答えのない問題について考える

1.高まる思考実験の需要

普段私は理系の大学生で趣味が将棋 (あまり関係ない) ということもあり、正解のない問題を考える機会は非常に少ないように感じます。

しかし社会に出ると途端に正解のない問題を考えなくてはならないし、近年の傾向を見ると文科省もこういった思考力を養うようことが重要だと述べています。センター試験の廃止もこのためです。文科省が新たに重要視している「学力の3要素」を以下に示します。

①十分な知識・技能、
②それらを基盤にして答えが一つに定まらない問題に自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力等の能力、
③これらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

引用元:文部科学広報ー文部科学省
https://www.koho2.mext.go.jp/199/voice/199_03.html

このように正解のない問題を考えることは非常に重要視されてきているため思考実験を考えることは足がかりとして最適ではないかと思います。

今回は、100の思考実験: あなたはどこまで考えられるかを読み、自分なりにはっとさせられたものを簡単に紹介したいと思います。

2.思考実験とは

思考実験 とは、頭の中で想像するだけの実験。科学の基礎原理に反しない限りで、極度に単純・理想化された前提(例えば摩擦のない運動、収差のないレンズなど)により遂行される。

引用元:wikipedia
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%9D%E8%80%83%E5%AE%9F%E9%A8%93 )

つまり思考実験というのは、限られた条件のもと自身の想像力や思考力を用いて頭の中で行う実験のことです。有名なものでは、トロッコ問題テセウスの船等があります。
思考実験は物理学、哲学等で使用されるものでその目的は、

実生活を複雑にしているさまざまな要因を取り除き、問題の本質をはっきり見定めることにある。

引用元:ジュリアン・バジーニ 100の思考実験(向井和美(訳))

100の思考実験: あなたはどこまで考えられるか では記されています。

3.考えさせられた思考実験

100の思考実験: あなたはどこまで考えられるかで紹介されてる思考実験のうち自分がはっとさせられた問題を紹介したいと思います。

ビュリダンのロバ  -合理性はつねに合理的であろうか?

ビュリダンのロバとは、主に、心理学の分野で用いられている譬え話。おなかを空かせたロバが、左右2方向に道が分かれた辻に立っており、双方の道の先には、完全に同じ距離、同じ量の干草が置かれていた場合に、ロバはどちらの道も進まずに餓死してしまう、という意思決定論を論ずる場合に引き合いに出される 。

引用元:wikipedia
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%80%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%83%90 )

この思考実験は何かを決めるときには完全に合理的であるべきだと思っていたロバがその思考故に全く同条件のもののうちどちらを選ぶか合理的な根拠を見つけられず結果、餓死するというあきらかに不合理な選択をしていまうものです。

好みや気分、コインの裏表で決めるなどは不合理であるためロバは選択できないとされています。

しかし100の思考実験ではこのパラドックスは言葉が曖昧であるが故に生じてしまうものでコインの裏表で決めることなどに関しては合理的でないというだけで決して不合理なものではなく、合理性が入り込むことのない過程であるとしています。

私はこの問題を考えるうえで合理的か否かのみに注目して考えていたため、そのどちらでもないという可能性を完全に捨てていました。最近自分は何かと白黒つけたがるところがあるので、無意識に視野を狭めているなと改めて考えさせられました。

その他にも 30.依存する命 他人の命を終わらせることを正当化できるか?
98.経験機械 約束された幸福は幸福だろうか?など考えさせられる問題が複数あります。

4.まとめ

思考実験によっていろいろな条件のもと自分なりに思考してみるというのは普段あまりしないからか、意外にも楽しく思えました。100の思考実験は、哲学者を紹介するわけでも解答を提示する訳でもなく読者の考えが深まるよう何かしらヒント等が記されているため比較的読みやすいと感じましたが、書籍を購入しなくてもネット上に思考実験の例はたくさんあるのでこれを機に興味をもつ方が一人でも増えてくれると良いなと思います。

ブログランキング

ブログランキング参加しました。
  ブログランキング・にほんブログ村へ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする